11年間ソーシャルアパートメントを支えるハウスキーパーさんが大切にしていること
こんにちは。ソーシャルアパートメントの内覧を担当している橋本です。
私は日々、入居を検討している方々に物件をご案内しているのですが「清潔感があって綺麗」「ホームページの写真通り」と褒められることが本当に多いと感じます。
ソーシャルアパートメントの共用スペースには週5〜6日の清掃が入っており、その役割を担っているのが運営会社グローバルエージェンツのスタッフであるハウスキーパーさんです。
今回は、「ソーシャルアパートメント新検見川」を拠点に10年以上清掃に携わってきた魚地さんにインタビューをしました。
ソーシャルアパートメント新検見川は100世帯を超える大型物件。規模が大きい分ラウンジが広く、その他の共用スペースやシャワー、お手洗いなどの数も多いのですが、いつ訪れても驚くほどの清潔さがあります。そのクオリティの基盤を築き上げたのが、魚地さんです。
ハウスキーパーという仕事に誇りを持ち、日々前向きに仕事に取り組む背景には、どのような思いがあるのでしょうか。入居者さんとのエピソードや、11年間続けられている理由まで、人生の先輩としての言葉に耳を傾けました。
—お久しぶりです!お会いするのは会社のイベントぶりですね。まずは自己紹介からお願いします!
魚地さん:
そうですね。あらためてインタビューとなると緊張します(笑)。
2014年にソーシャルアパートメント新検見川のハウスキーパーとして入社しました。今年で11年になります。
趣味は友人とご飯に行くことと、推し活です。
—11年!とっても長いですね。そして...推し活がめちゃくちゃ気になります(笑)。
魚地さん:
タイのアイドル兼俳優のふたり組を推しているんです。ファンミに行ったり、YouTubeで追いかけたりしています。
仕事中も、推しの限定キャラクターTシャツを着て自分を奮い立たせています!
—推しのいる生活、素敵です。魚地さんの現在のお仕事内容についても教えてください。
魚地さん:
現在はエリアマネージャーとして働いています。
清掃クオリティを維持するために、ハウスキーパーの育成・採用サポートやマニュアルづくりなどが主な仕事です。ハウスキーパーに関わることなら何でもやります。
40物件ほどあるソーシャルアパートメント全てを巡回しているため、毎日あちこちに足を運んでいます。
—40物件もあると毎日忙しそうですね。ハウスキーパーになる前はどのようなお仕事をされていたのですか?
魚地さん:
ハウスキーパーになる前は、専業主婦として長く家庭に入っていました。
子どもが高校生になったのをきっかけに、もう一度働いてみようかなと思ったんです。
専業主婦って、家庭の仕事なのでなかなか報われないですし、ご褒美がないじゃないですか。
でも今は、働くことでランチや飲み会に気軽に行きやすくなりましたし、推しのイベントも楽しめる。なにより自分の努力が成果として表れるので自信につながるんですよ。
—もう一度働こうと思った中で、ソーシャルアパートメントのハウスキーパーという仕事を選んだのはどういう理由でしたか?
魚地さん:
お掃除は主婦業の一環なので、これまでの自分の経験も活かせると思いました。
また、ソーシャルアパートメントでは普通の清掃員とは違って「寮母さんのように、住んでいる人たちとコミュニケーションを取りながら働ける」という点に惹かれました。
—確かに、ハウスキーパーのみなさんはいつも寮母さんのような温かさを感じます。
魚地さん:
ソーシャルアパートメントの共用スペースは24時間利用できるので、ホテルとは違って実際に入居者さんがいる中で清掃をするんです。そうなると、コミュニケーションはとても大切。「こんにちは」「いってらっしゃい」と挨拶を交わしたり、気遣いを大切にしながら日々清掃に励んでいます。そういった姿を入居者さんたちは毎日見てくれているので、自然と良い関係性が生まれるのだと思います。
「まずはトイレに座ってみる」入居者さんとの会話で得られる気づきとやりがい
—新検見川の物件はオープンして13年も経っているのに、いつ来ても本当にピカピカですよね。内覧に来る方々にもよく驚かれます。清潔さを保つために特に意識していることはなんですか?
魚地さん:
それは嬉しいですね。
清掃では「入居者さんの目線」に立つことを意識しています。 清掃のクオリティはもちろん重要ですが、私たちが感じる「きれい」と、入居者さんが求める「きれい」って時にズレていることがあるんです。
昔、入居者さんに「シャワー室のここが汚れている」とリクエストをいただいたことがありました。「ちゃんと掃除しているのになぜ?」と思ったのですが、見る角度を変えてみたら、たしかに目が届いていなかった汚れが見つかったんです。それ以来、入居者さんになったつもりで実際にトイレに座ってみたり、エントランスから入ってみたりと、日々の生活でどこが気になるのかを考えて清掃しています。
家電も一つ一つ細かい部分まで拭き上げます。蛇口はピカピカに光らせることを意識しているそう。
—とても入居者さんへの配慮が感じられます。そういったこだわりが、入居者さんとの信頼関係に繋がっているんですね。
魚地さん:
そうですね。時には入居者さんに助けられることもあります。誰のものかわからない落とし物があって困っていたとき、入居者さんが「みんなに聞いてみますね」とグループLINEで流してくれたおかげで、すぐに持ち主へ返すことができました。
飲み物を差し入れしてくれたり、母の日にはお花をもらったり...過去にはハウスキーパーに対して感謝祭を開いてくれたこともあって、本当に嬉しかったです。
—素敵ですね。そういった出来事があると、やりがいが生まれますよね。
魚地さん:
清掃って常に高いクオリティが求められるけど、基本的には毎日同じことの繰り返しなのでモチベーションを維持するのが難しいんですよ。そういった中で入居者さんから頂く感謝の言葉が、私たちにとって最大の「栄養」なんです。
▲入居者さんからハウスキーパーさん宛に送られたメッセージの数々。些細なメモでも何年も大切に飾られています。
自分の伸びしろは無限大。好奇心を持って変化を楽しむ。
—魚地さんは現在エリアマネージャーとして活躍されていますが、仕事の幅が広がる中で感じた変化はありますか?
魚地さん:
デジタルスキルが身につきました。2014年の入社当初は、勤怠も紙のタイムカードで管理していたんですよ。今の若い人は知らないんじゃないかしら(笑)。
リーダーになってからはパソコンを渡されて、自ら調べて勉強しました。今ではメールやオンライン会議、簡単な資料作成もできるようになりました。
—環境の変化に慣れるまではなかなか大変だったんじゃないでしょうか?
魚地さん:
私の場合は、仕事の他に推し活を通してデジタルに慣れていきました。
情報をゲットするためにSNSを使うようになったり、電子チケットを買うときにアプリを使ったり。
気づけばパソコンやスマホが使いこなせるようになっていて、人はいくつになっても伸びしろがあるんだなぁと感じました。
何事も、面白がってやってみることが大事ですね。すべて覚えようとしなくていいので、まずは好奇心をもつこと。それが変化に乗る第一歩だと思います。
「昨日が100%なら今日は80%でも良い」無理せず自分を大切に。
—魚地さんは11年間お仕事を続けてこられたとのことですが、継続って苦手な人が多いんじゃないかと思います。長く続けるための秘訣は何だと思いますか?
魚地さん:
まずは”完璧を目指しすぎない”こと。100%の力を毎日出し続けるのは現実的じゃないですし、無理をすると続かない。昨日が100%なら、今日は80%でもいいんです。自分を過度に追い詰めないことが、結果的に良いパフォーマンスを維持することに繋がります。
そして”周りからの感謝や褒め言葉を素直に受け取る”こと。 謙遜しすぎず、継続するための肥やしにするのも大切です。
それからもうひとつ大事なのが”自分なりの楽しみを見つけること”だと思います。毎日にちょっとした「ときめき」があるだけで、続けやすさも変わってきますからね。私の場合は、大好きなアイドルです!
—人生のアドバイスとして、心に留めておきます。最後に、入居を検討している方へメッセージをお願いします!
魚地さん:
ひとり暮らしのはじめの一歩として、ソーシャルアパートメントは本当にぴったりな場所だと思います。入居者さんは穏やかで素敵な方ばかりですし、キッチンや共用部を通じて、生活力だけでなく、他の人への思いやりも自然と身につく環境です。
お仕事や趣味、バックグラウンドも皆さん様々なので、視野が広がるし学ぶことも多いはず。私の場合、日常的に外国籍の入居者さんと話す機会があるおかげで、街で外国人に話しかけられても怖くなくなりました(笑)。
そんな毎日を安心して過ごしてもらえるよう、私たちハウスキーパーは日々物件を整えています。もしご入居されたら、ぜひハウスキーパーにも声をかけてみてくださいね。きっと喜ばれますし、それが私たちの大きな活力になります。
【編集後記】
ソーシャルアパートメントの清掃は技術のみならず、ハウスキーパーさんの日々の「努力」と「情熱」、そして物件とそこで暮らす人々への「愛情」があってのきれいさなのだと感じました。
ハウスキーパーとして働くスタッフは全物件合わせると100人以上。こういった思いを受け継いでクオリティを維持することは簡単なことではないはずです。にも関わらず実現できているのは、魚地さんのお人柄と指導力のおかげだと思います。
快適な暮らしを支えるために日々頑張っている人がいることを、この記事を通じて感じていただければ幸いです。
(ちなみにインタビューが終わった後は、推しのキャラクターTシャツを見せてくれたり、魚地さんが買ってきてくれたサンドイッチをみんなで食べたりしました。)
そして、この日は魚地さん指導の元、実際に物件内の清掃も体験してきました。
次回は「清掃体験レポート」にてソーシャルアパートメントの清掃のこだわりをご紹介します。ぜひお楽しみに!
(文・取材:橋本/撮影:林)