SOCIAL APARTMENT
COLUMN

【寄稿】ネイバーズ東十条 ツバサさん vol.5|36歳、バンドデビューしてみた。「バンドやらない?」から始まったネイバーズ東十条の音楽祭レポート

2025-06-05

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入居者さんからソーシャルアパートメントでの体験をお届けしてもらう寄稿コーナー。今回はネイバーズ東十条にお住まいの「イノウエツバサ」さんによるコラム「第二の青春、ソーシャルアパートメント」vol.5です。

4月、ネイバーズ東十条で二度目の音楽祭開催。

ソーシャルアパートメントでは、運営側でなく住人主体でイベントが企画される。どこかに遊びに行くような気軽なものから、今回紹介する音楽祭のような場所を借りて行う規模の大きいものまで様々だ。

共通しているのは、どのイベントも何気ない会話がきっかけということ。

僕はずっと、バンドがやりたいと思っていた。高校の頃、吹奏楽部でパーカッションをしていたこともありドラムの演奏はできたが、一度もバンドを組んだことはなかった。36歳になるまで、一度も実現しなかった夢のひとつだ。

それが昨年、住人数人で音楽祭を企画したことで、人生で初めてバンドを組んで、演奏を披露することができた。きっかけはラウンジでの雑談だった。

「バンドやってみたいんだよね」
「じゃあ音楽祭を企画してみない?」

こうして、ネイバーズ東十条の住人が思い思いの音楽を披露する、音楽祭を開催することになった。

これが昨年の4月のことになる。そして先日の4月6日、1年ぶりに二度目の音楽祭を開催した。

スタジオに通い、練習後は中華で一杯。まるでバンドマンのような日々。

今年はポップス、アコースティック、ジャズ、ミュージカル、アカペラ、和太鼓と多彩なジャンルが集まった。出演バンド数はなんと9組。昨年は5組だったので2倍近く増えている。

掛け持ちをするメンバーも多く、僕はポップスとジャズのバンドでドラムを演奏した。

演奏した曲数は7曲。これだけ曲数があると、練習もそれなりの時間を要する。だいたい2ヶ月前からスタジオでの練習を開始。バンドメンバー全員で入るだけでなく、ドラムの個人練習のためにも週に数回はスタジオに通った。

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▲通い詰めたスタジオJでのバンド練習の様子

家から徒歩10分で通えて、格安で借りられる東十条のスタジオJは本当にありがたい。

バンドを人前で披露するのは、この音楽祭が三度目となる。音楽祭以外だと、ソーシャルアパートメント主催のイベントSocial Summer Outingに出演した。ちなみに今年もバンドで出演する予定だ。

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▲2024年のSocial Summer Outing出演時の様子

ドラムを十数年ぶりに演奏した昨年の音楽祭のときと比べると、今回は練習時間がだいぶ抑えられたように思う。

僕達のバンドメンバーは、ほぼ全員が学生のとき以来の演奏だったので、昨年はみんな苦労していた。今回の三度目の演奏では、みんなレベルが上がっているのが目に見えてわかったからやっぱり嬉しい。

今回披露した曲は次の5曲。

風吹けば恋 / チャットモンチー
アンマー / かりゆし58
The Beginning / ONE OK ROCK
more than words / 羊文学
怪獣の花唄 / Vaundy

加えて、ジャズのバンドでは、次の2曲も披露した。

ウイスキーがお好きでしょ / 石川さゆり
Fly Me to the Moon / フランク・シナトラ

バンド練習でスタジオに入るというのは、高校時代からバンドがしたいと思っていた僕としては、まさに夢のひとつだったので、振り返ってみても大変ではあったけど良いものだったなぁと思う。

夜に演奏したあと、中華料理屋とかでみんなで飲んだりするのも含めて、もはや夢にまで見たバンドマンそのもので、全部含めて楽しかった。

本番当日、アドレナリン爆発。「楽しいー!」と叫んだ。

4月6日、音楽祭当日、スタジオで練習をしたあとに、会場に向かう。

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▲今回のテーマ「春祭/晴彩」をイメージしてデザインされたチラシ。デザインは住人のあみちゃんが担当

借りたのは飯田橋のSpace Withというライブハウス。出演者含めて合計で70人近くが集まった。

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音楽祭は和太鼓バンドの演奏でスタート。
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迫力ある和太鼓のパフォーマンスのあと、ミュージカルのグループが「ウィキッド」の楽曲などを披露。生き生きとしたパフォーマンスにみんな自然と笑顔に。
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その後、僕もドラムを演奏したジャズバンドの出番。ジャズドラムはずっと叩いてみたかったので、本当に楽しかった。
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バイオリンとビオラとチェロとキーボードという構成のバンドがジブリの楽曲を演奏。優雅なメロディが響き渡る。
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そして、アコースティックのバンドが次々と楽曲を披露していく。
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普段カラオケなどで歌っているところしか見たことのない住人が、バンドで歌う姿は新鮮で魅力的だった。
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みんなの新たな一面を見ることができるのも、こうしたイベントの楽しみのひとつだ。
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そして、ネイバーズ東十条のOB/OGによる本気のアカペラチームの出番。アカペラで歌われる平成ソングの数々が心に沁みる。
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続いて、ゲストとしてお呼びしたワールドネイバーズ清澄白河のバンドが演奏を披露した。Vaundy縛りの選曲で会場は盛り上がる。
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最後は、僕達のバンドHJJ Band Clubの番となる。
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「風吹けば恋」「アンマー」で盛り上がりつつも、気持ちはわりと平静を保って演奏していたが、「The Beginning」でBPM190を超えて走るテンポも相まって、アドレナリン爆発。

練習の2倍は大きくスティックを振り回し、曲が終わる頃には汗だくになっていた。
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「more than words」でいったんクールダウンしたが、アンコールの「怪獣の花唄」ではまたも爆発し、かなり走ってしまった。
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ギターのゆきまさに何度か振り向かれて「早い」と言われて、いったんスピードを抑えるが、また走り、早くなる。上がっていくBPM。アドリブで叩きまくるドラミング。バンドメンバー全員が熱を帯びていく。

すべての演奏が終わったあと、**「楽しいー!」と叫んだ。**そのくらいめちゃくちゃに楽しかった。出演者はみんな、同じような気分だったんじゃないだろうか。

来場者も最後はみんなスタンディングで縦ノリ状態。帰り際、会場の人から**「すごい盛り上がりでしたね」**と言われた。
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こうして、2025年の音楽祭は大盛況で幕を閉じた。

ソーシャルアパートメントでは、やろうと思えば、何だって実現できる。

「バンドやらない?」から始まった音楽祭は、無事、二度目も大成功に終えた。出演者みんなが音楽を披露し、楽しむ場にすることができたのではないかと思う。

このような音楽祭は、他の物件でも開催されていると聞く。ソーシャルアパートメントの住人が、いかにアクティブな遊び方をしているかがわかるイベントだろう。

今後もネイバーズ東十条で継続して音楽祭が開催できたらと思うし、高校以来の夢であったバンドは今後も継続していきたい。

そして、十数年実現できなかった「バンドをやる」という夢を、軽いノリで実現できたソーシャルアパートメントという環境に感謝したい。

きっとソーシャルアパートメントでは、やろうと思えば、何だって実現できる。
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執筆:イノウエツバサ
撮影:松間継史、来場者のみなさま